ワークショップ概要「デザインビジネスフォーラム」
このホームページをお開き賜りましてありがとうございます。
6thADCは、モノづくり・コトづくりの「産業」に具体的につながるように、「知と感性と産業力の融合」と統一テーマを設定いたしました。このフォーラムは、日本のデザインビジネスのさらなる発展を願って、アカデミックセッションとは別の形式で、開催するものであります。日本のアカデミックセッションでは扱いにくいテーマ、あるいは苦手とするテーマを重点的に取り上げたいと存じます。したがいまして、このフォーラムは、ロジカルな議論だけでは尽くせず、デザイン業界の知恵を動員し、プラクティカルな側面を掘り起こしながら進める必要があると考えました。
いま、日本にはデザインという学問分野そしてデザイン実務の業界があります。両者はうまい補完関係にあるといえるでしょうか。国立大学の法人化問題や就学年齢人口の減少が、学問が立脚する「大学」のあり方におおきな変貌を迫っております。
また、さまざまな日本的商慣習や雇用慣行が見直され、東京・丸の内大手町にイメージされる大規模企業の経営のあり方も、好むと好まざるとにかかわらず根本から問い直され、おおきな変貌の渦中にあるかと思われます。デザインの分野・業界に関しても、かってあったような「学」と「産」のあり方の上で大きな変革を迫られております。
ただ、今回の会議に集う日本の大学人にも世界で活躍する方々も多数おられますし、「COE」プロジェクトに選ばれたところもありますし、けして手をこまねいているわけではありません。しかしながら、このフォーラムひとつ開催するにも、未曾有の不況・株安・イラク戦争・SARS・国立大学独立行政法人化そして周辺アジア諸国の追い上げがあり、日本の「産」は、むしろアジア周辺諸国の「学」に依存する傾向すら、散見されはじめたのであります。こうしたことは、多くのわが国デザイン関係者にとって、奇禍となる可能性も大きかろうと存じます。 このフォーラムでは、デザイン活動にあらたな立脚点を模索し、デザイナーに新しい感性を期し、デザインビジネスにおける「革新」を見通したいと存じます。現代に相応しいデザインの活路を見出し、もって、既存事業の付加価値をさらに高め、あるいは新しい事業が輩出することを祈念いたしております。「デザイン」の視点で企業経営の新たなあり方を見直すことができるかもしれません。日本の企業がさらに経営の効率を上げるためのデザインの潜在的可能性や、デザイナーの役立ち方を模索しようと企画いたしております。
このフォーラムに参加される企業を募集いたしております。
◆ご参加の企業への特典
- 6thADCの正式スポンサーとして、"概要集(公式ハンドブック)"に明記されます。
- 2名さまを正規に参加登録出来ます。
- ご参加企業の「製品」パネル(A1サイズ)1枚の展示ができます。
- 御社の21世紀におけるデザインビジョンと、デザイナー1名を"WHO´S WHO"にご掲載致します。
- ご希望により、本フォーラムにスピーカーとしてご登壇いただけます。
- クローズドセッション個別討論にご参加できます。
- デザインマネジメントに関する調査報告書をご提供いたします。
ご参加料につきましては事務局までお問い合わせください。 |
- テーマ
日本の企業がさらに経営の効率を上げるためのデザインの潜在的可能性や、デザイナーの役立ち方に主たる関心をもちながら、以下のような枠組みでプログラムを作成いたします。(以下は現在の案)
- プログラム1:これからのアジアデザインビジネスの展望
アメリカデザイン協会長(クラクストン・ブルース確定)、中国・清華大学デザイン部門幹部教授、韓国LG電子またはサムソン電子デザイン部門幹部による問題提起および各論の討論」
- プログラム2:ここまできたデザイン組織の挑戦
日産自動車のデザイン部門幹部からの話題提供を求めts各論の討論
凸版印刷による先端技術を駆使したバーチャル映像技術の紹介ならびに各論の討論
- プログラム3 :デザインマネジメントを徹底論議
立場の異なるインダストリアルデザイナーが、みずからの経験を提供し、問題を提起して、議論に入る。ロイヤルカレッジオブアートからフリーランスデザイナーになったA氏、国立大工学系卒で大手メーカーのデザイン部門の管理経験あるインハウスデザイナーの典型のB氏・C氏、私大美術系卒で同じく大手企業のインハウスデザイナーのD氏、電気工学科卒ながら上場会社デザイン部門を管理していたF氏ほかが登場し、インハウスデザイン組織の実態とマネジメントの効果、好ましい管理者・好ましくない管理者、採用・異動・昇進・配置転換・能力開発・人事考課などの職務制度、情報処理システムおよび機器(PCCAD・CG)の効用・リテラシーの取得ならびに手描きとデザイン力、右脳左脳論などに及び、総論のあと各論の討論に入る。
- 備考
各論討論へのご入場は、ご参加企業(含むエクセレンスご出展企業)さまを除き、別途料金が必要になります。
また、8月以降、http://www.6thadc.com/webmaster/j/08.html にて、プログラムを逐次的に発表してまいります。
フォーラムでの問題提起例
5: デザイナーは製品の材料や主要部品の0関連事項について、ある程度は知っている必要はある。ある程度とは、材料についていえば、分子の構造までしらなくてもいいが、樹脂なら、抜きテーパ・収縮率、について、ある程度、知っている必要はある。こういう雰囲気でこういう造り、ABSより・・とか、やわらかいとかかたいかんじとか。
6: 関連知識は極端に言えば何も知らなくてもいい。「形」を出すことのほうが大切である。(電機業界では一般的にここまで言い切らない。この業界の一般的傾向である。彼は私大美系出身。)
7: ライフスタイルや文化に対する理解が重要だ。世の中がかわるということは文化が変わる。4人しか乗れない車はいいのか悪いのか。4人は多すぎるのか少なすぎるのか。文化の変化をとらえながらのものづくりが大切だ。
8: 雑誌でも本・ネットにしても、いまや入ってくる情報にさほど差はない。要は、入ってくる情報をもとにどう予測するかである。予測したものを形にする。造形力だ。将来を予測する能力は各社同じと思う。 デザイナーが勉強するのは、技術の分野とライフスタイルなどのコンセプトと造形。 |
連絡先 ご連絡はご紹介者または下記委員、事務局までお申し付けください。
第6回ADC-つくば事務局
〒305-8574 茨城県つくば市天王台1-1-1
筑波大学芸術学系気付
電子メール:info@6thadc.com
ファクシミリ/電話:0298-53-2858
URL :http://www.6thadc.com デザインビジネスフォーラム企画委員会 (2003年4月20現在・50音順
大谷 毅:信州大学繊維学部感性工学科教授 川原啓嗣:(株)キッド・ステューディオ代表取締役・インダストリアルデザイナー・(社)神奈川デザイン機構前副理事長 河原林桂一郎:(株)東芝デザインセンター上席部長、前デザインセンター長、京都工芸繊維大学客員教授 須永剛司:多摩美術大学美術学部情報デザイン学科教授 竹川亮三:シンカデザイン代表取締役・元(株)ケンウッド常務取締役 蓮見孝:筑波大学芸術学系教授 原田 昭:筑波大学人間総合科学研究科教授、・第6回アジアデザイン国際会議組織委員会長 和田精二:三菱電機(株)前デザイン研究所長、・湘南工科大学工学部機械デザイン工学科教授 |